新型コロナウィルスの終息が見え始め、世界各地への渡航、交流が徐々に元の状態にもどりつつあります。
さあ、準備をはじめましょう。

オーストラリア人の体感温度と裸足になりがちなお話

エッセイ

オージーと日本人の体感温度差は・・・すごいある

1年間オーストラリアで過ごして良く感じた事の一つに、「オージーはすぐTシャツになるなぁ~」というのがあります。

暖房のかかった部屋、少し気温が上がり始めた春先、ライブ会場等々、ちょっとでも「なんだか心も体もホットだね」と感じるや否や、気が付いたらオージーはTシャツになっています。 例え冬でも。

特に、春先の温度が上がり始めた頃などは、Tシャツへの移行が異常に早いのです。気温20度前後で、街を歩くオージーは老若男女ほぼTシャツ・タンクトップです。私達日本人(東アジア人も)は、まだまだ上着が手放せない気温です。

日本人の中では自他ともに認める暑がりな方な私は当時、「何故だ、おかしいぞ。この私が上着がいるのに・・・ まだまだオーストラリアの気候に体が慣れてないと言うことなのか?・・・ 気合が足りないのか?・・・」

日本では、真っ先にTシャツになる側だったのに、思いっきり先を越されてしまっています。

何故か悔しさすら覚えます。

そして、負けてなるものかと真似しました。 鳥肌を立たせながら。

結果、風邪をひきました。

後々調べましたところ、オージーに限らず欧米人は日本人よりも平均体温が約1℃高いという事がわかりました。

日本人の平均体温が 約36.5℃ ならば、 欧米人は約 37.5℃ 。

この体温の差は、血液の比重の違いによって生じるもので、血液の比重の違いは DNA の違いによって生じるものだそうです。この事は、学術的にも証明されている事実なのだそうです。

これだけ体温の差があれば、体感温度が違ってくるのも無理はありません。

慣れとか、気合とか言う精神論的なものは一切関係なかったのです。

オージーに憧れるあまり、DNA の違いをも無視して真似をするのはやめようと思いました。

 

海辺のオージーは裸足で外出しがち

オーストラリアという国は、真ん中に砂漠地帯が広がりとても乾燥しています。よって、大きな都市はほぼより住み心地の良い海沿いに点在しています。

よって、どの都市や街にいてもとても海が生活に密着しているように感じます。

都市部を走る電車でも、お母さんの作ってくれた(おそらく)キルティングの大きな巾着にボディボードを入れて海に行く少年少女や、サーフボード持って電車に乗っている青年を見かけます。

海沿いの街にいる時などは、暇があると用もないのにビーチに行きます。何をするでもなく。そんな時は、ビーチの砂は非常に細かく、すぐに靴や靴下の中にまで入ってくるので、ほぼビーサンで過ごします。

少し人口の少なそうな海辺の街に行くと、海岸沿いを歩く住民は半分くらいは裸足です。裸足で家から出てきて、コンビニで買い物して、裸足で帰ります。さすがに、観光地になっているような人の多いビーチ近くのショッピングモールのような所を裸足で歩いている人はあまり見かけませんが、ちょいとしたカフェくらいなら平気で裸足で行っちゃいます。

どこまでが裸足オッケーで、どこからが裸足ダメなのか、なかなかボーダーがわかりづらいのですが、ビーサンひっかけて「ちょっと行ってくるわ」的なところ(??)はだいたい裸足なんです。ビーサン履くのが面倒くさいのでしょうか・・・

そして、オージーに憧れる私は真似してみました。

とても痛い!! 日本人のやわな足の裏には、アスファルトやら小石やら段差やら何もかもが痛すぎるのです。その痛さのあまり、足つぼマットの上を歩いている時のようなおかしな歩き方になってしまいます。

でも、数日で諦めるわけにはいきません。
3週間くらい頑張っていたら慣れてきました。痛みを徐々に感じなくなっていきました。

「これで私も相当オージーに近づいたぞ~」

と思い、ふと足の裏を見たところ、かかとが大変な事に!!!

カリカリにひび割れて、日にちの経ち過ぎた鏡餅みたいになっちゃったのです。

このまま裸足を続けてオージーになるか(なれるわけない)どうするか迷いましたが、私は一応女子なので、さすがにこれはマズイと思い、その日以来裸足生活はやめることにしました。

ある日、海辺の小っちゃいカフェでお茶をしていたら、隣の席のオージー(もちろん裸足)が足を組んでいました。ちょうど足の裏がこちらに向いていたので、気付かれないように観察してみました。

見るからにカチカチ、地下足袋の裏のような感じ。

いくらオージーに憧れても、こうはなれないなぁ~。

でもやっぱり、海辺のコンビニで裸足で買い物しているオージーを見ると、「カッコいい~!」と思ってしまうのです。

以上、険しいオージーへの道のりのお話でした。